お金が無くても愛があればいい。貧乏でも愛があれば幸せ。
本当にそうでしょうか?
確かに私もお金がたくさんあること=幸せとは思いません。
ただ私自身の経験上、夫婦間でお金の問題が一番話し合いづらく空気感も重たいものでした。
この記事では、子育て中の夫婦がお金のことで揉めやすい本当の理由と、20年間ケンカを重ねてきた私たちなりに見えてきた”答えらしきもの”をお伝えします。
正解ではないかもしれません。でも同じように悩んでいる方の、何かヒントになれば嬉しいです。
夫婦喧嘩はたった一言で空気が変わる


「〇〇が要るから買おう」「通勤に使うからバイク買おう」

「そんなお金どこにあるの?」
たったひとこと言っただけなのに、なんか空気が変わった。そういう経験、ありませんか。
別に責めたいわけじゃないんです。家計を預かっている身としては、とても複雑でした。
家計の状況も気にせず、必要だから、欲しいから、買おうと言う夫に私は何度も腹が立ちました。
私の一言に相手はムッとするし、こっちもだんだんイライラしてくる。
「そんなお金の余裕なんてないよ」というと、
「お金の管理はお前に任せているから俺に言われても困る」という。
私のお金の使い方が悪いという雰囲気になる。
お互い嫌な気持ちになり、気まずい夜を過ごす羽目になる。
そもそも、お金の話をすると「俺の稼ぎが悪いからな」と怒り出す。
夫婦の会話の中で、お金の話題だけがこんなふうにいつも「地雷」になりやすい。
子どものこと、仕事のこと、家事のことなら、まだ穏やかに話せるのに。
お金のことになると我が家はまともな話し合いにならないんです。
わたしも20年の結婚生活の中で、何度この感覚を味わったかわかりません。
そして正直に言うと、それは今でもあります。
20年経ったら落ち着くかな、と思っていたけれど、お金の話はいつになっても難しい。
でも最近、なぜそうなるのかがやっとわかってきた気がするので、今日はその話を書いてみます。
金銭感覚のズレで悩むのは、あなただけじゃない

「うちだけこんなにお金でもめるの?」と思ったことがあるなら、それは違います。
男女500人を対象にしたアンケート調査では、お金に関する夫婦喧嘩の原因の圧倒的1位は「金銭感覚の違い(44.2%)」でした。
「お金の使い道に相違がある」「貯蓄への考え方が全然違う」といった声が多く集まっています。
また別の調査では、夫婦喧嘩の原因の約3割がお金だということもわかっています。
さらに、有職既婚女性100人へのアンケートでは、金銭感覚の違いを「よくある」「たまにある」と答えた人が合わせて53%にのぼりました。
半数以上が感じているということです。
興味深いのは、これが収入や貯蓄額とは関係ないということです。
以前、ネットで見かけた投稿ですが、世帯年収1400万円、年間400万円の貯金があり、お子さんもいないという経済的にかなり恵まれたご夫婦が、お小遣い制をきっかけに揉めていました。
お金がたくさんあっても、揉めるときは揉めるんです。
つまり、お金のことで夫婦がぎくしゃくするのは、特別なことでも、その夫婦が仲が悪いわけでもない。むしろ、ごく普通のことなんです。
それがわかっただけでも、少し楽になりませんか。
お金の話がなぜ夫婦喧嘩になりやすいのか
では、なぜお金の話はこんなにもケンカになりやすいのでしょう。
一番の理由は、お金の使い方はその人の「価値観」そのものだからだと思います。
お金の使い方に関する喧嘩は、どちらかが正しくてどちらかが間違っているというわけではなく、それぞれが今まで育んできた「価値観」や「金銭感覚」の結果にすぎません。
理屈ではなく「感覚」のため、なかなか相手に伝わらず、たとえ伝わっても共感を得られにくく、喧嘩になってしまうのです。
家事のやり方が違っても「まあそれぞれのやり方があるよね」と流せる。でもお金のことになると「それは無駄だ」「その使い方はおかしい」という話になりやすい。
なぜなら「お金をどこに使うか」は、その人が何を大切にしているかの話だから。それを否定されると、お金の話のはずなのにどこか人格を否定された気持ちになる。だからケンカになる。
もうひとつ、「お金がない」という状況がさらに拍車をかけます。
毎日の家計のやりくり、教育費、住宅費、老後の蓄えなど、どうすれば最良なのか、答えが出ないことも多い中で、余裕がなくなると人はぴりぴりする。
普段は気にならないことが気になりはじめる。そのぴりぴりが相手にも伝わって、ますますギクシャクするという悪循環が生まれます。
20年経っても消えない、わが家の金銭感覚のズレ

うちは今でもお金でぶつかることがあります。
「20年も経てば落ち着くんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、正直まだあります(笑)。
お金がない時期はやっぱりギクシャクする。生活が少し苦しくなると、気持ちに余裕がなくなって、普段はスルーできることが引っかかりはじめる。
特にぴりぴりするのが無駄遣いの問題。
自分が必要だと思うものにお金を使うのは全然迷わない。
でも相手が何かを買ったとき、「それって今必要?」って思ってしまう。
頭では「人にはそれぞれ価値観がある」とわかってる。でも気になってしまう。
いくら必要とわかっていても財布に余裕がないと、同じことが起こるんです。
実家が離島にある私たちは年に数回実家に帰ります。夫の母は、実家で一人暮らしをしています。
足腰が悪い母に代わって、お墓の手入れや庭木の剪定、草刈などに夫は時間を見つけては島に帰ります。親孝行のためだし、もちろん悪いことではありません。
むしろ褒められるべきことです。でも、お金はかかるんです。
交通費、往復で一万から一万五千円程度ですが、回数が増えると負担に感じる時があるんです。
特に、入学金や学費で出費がかさむ時期などに言われると…。
でもそれを口にしたとたん、空気が変わる。
これ、何年経ってもやってしまう。内容は違っても同じような経験に心当たりある人居るんじゃないかな、と思いながら書いています。
夫婦喧嘩の裏にあった、本当の気持ちに気づいた日
じゃあ解決したのかって言うと、完全には解決していません。正直に言います。
ただ、一つ気づいたことがあって。
お金の話でケンカになるとき、わたしはお金のことを話しているようで、実はそうじゃないことが多かった。
「それって今必要?」という言葉の裏にあるのは、家計への不安だったり、「もっと一緒に考えてほしい」という気持ちだったり。相手への不満というより、自分が不安で、ちゃんと見ていてほしかっただけだったりする。
逆に相手がムッとするのも、「責められた」「否定された」と感じるから。お金の話なのに、なぜかプライドが傷つく感覚になる。
そうか、お金の話って結局「自分のことをわかってほしい」という話だったんだ。と気づいたのは、結婚して10年以上経ってからのことでした。
夫婦喧嘩があっても、それでも夫婦でいられる理由

完全に解決はしていないけれど、それでも続いている。
ケンカしながら、ぴりぴりしながら、それでも一緒にいる。それがうちの20年です。
お金の話がうまくできない夫婦がダメなんじゃなくて、それが普通なんだと今は思っています。
今でも「お金ないんだけど」というと、空気が悪くなります。
ただ、喧嘩になるとわかっているから私も夫に相談することを避けてきました。
うまく説明もできないし、私自身やりくりが下手なのを認めるようで素直に話せませんでした。
でも、息子が大学に行くにあたり私たちの想定以上の学費がかかることになりました。
それでようやく、少しずつ話合いができるようになってきました。
大事なのは解決することより、ぶつかっても話すことなのかもしれません。
きれいごとじゃなくて、ほんとうにそう思っています。20年、ケンカしながらもなんとかやってこれたのは、そのやり直せる関係があったからだと今は思います。

